工場見学レポート
12月12日、キッコーマン高砂工場へ行かせていただきました。
敷地面積8万坪
想像できひん広さ
なんと、甲子園球場が6,5個入る広さなのだそうです
とっても大きな門をくぐり、説明会場へ。
キッコーマンが創業を開始したのは今から95年前の1916年。その元となったお醤油屋さんが誕生したのは、350年前。
キッコーマン高砂工場は、今から82年前の1929年に設立されました。
こちらが昔の醤油樽。高さは。。2、5メートルくらい!?すっごく大きいです
お醤油の消費量は、国内では減少していて、海外では増加傾向にあります。
1970年台、アメリカが国民の食生活を見直す試みを行い、その際、低カロリーで栄養価の高い日本食が注目され、日本食ブームが訪れました。うどん・すしなどが盛んに海外の食文化に取り入れられるようになり、醤油の消費量がアップしているのだそうです。
一方、国内では生活習慣の変化に伴って昔のように、毎日時間をかけてお醤油でコトコト煮物を作る、という習慣が薄くなり。。消費が減少。その為近年は減塩の醤油など、高価格でも品質にこだわった商品の提供もされています。
お醤油の主な原料は、大豆・小麦・食塩です。
薄口と濃口は大豆:小麦の割合が1:1。
たまり醤油は大豆がほとんど。白醤油は小麦がほとんどです
突然ですが、お醤油の色は、何色だと思いますか

黒や茶色?と思っていたのですが、新鮮な瓶詰めのお醤油を後ろからライトで照らすと、赤なんです

ワインレッドのような感じでもあります。昔は、ワインレッドという表現がなかったので「むらさき」と言っていたそうで、その名残で今でもお寿司屋さんではお醤油は、むらさき
いよいよ、工場の中を見学
まず、「しょうゆ麹」をつくる過程。
大豆は蒸して、小麦は炒って砕きます。こうして酵素の働きを受けやすい状態にします。そこに種麹(たねこうじ)を混ぜ、しょうゆ麹のもとを作ります。この種麹は、キッコーマンさんが独自に開発された、キッコーマン菌という麹菌を使用します。
しょうゆ麹のもとは、上の写真のように製麹室(せいきくしつ)に運ばれて、3日間培養され、しょうゆ麹になります。
機械によって平らに並べられていきます。左側に見える渦巻きの機械で、麹が固まらないように、均一に混ざるように常にかき混ぜます。
できあがったしょうゆ麹は、食塩水をまぜながら大きなタンクに移され、約6カ月熟成されて「もろみ(諸味)」になります。お味噌みたいな感じです。
もろみをしぼって、やっとお醤油が出来上がります。布にくるんで「ろ過」する方法です。
キッコーマン独自の布の上に、もろみを乗せ、布を折りたたんで。。。を繰り返して、3階建のビルくらいの高さになるまで積み重ねます。
そして圧搾機にかけます。
最初は、積み上げられた自分自身の重みで搾られていきますが、ある程度までくると、圧力をかけて搾ります。これを、圧搾(あっさく)といいます。この機械は圧搾機
最終的には2000トンの圧力をかけます
2000トンは。。。。大きなアフリカゾウが4トンだそうなので、大きなアフリカゾウ×500頭の重さです

この圧搾。急いではいけないのだそう。
澄んだ美味しいお醤油を搾るには、ゆっくりゆっくり、時間をかけます。
搾った後の「しょうゆかす」は、工場内の燃料などに利用される他、牛のごはん
にもなります。
さらに
こんなお洒落な紙にもなります
余った「しょうゆあぶら」は、養殖ハマチのごはん
になったり、インク、機械油、石鹸などに利用されます。
栄養価が高く、醤油独特の高い殺菌作用があるからなんだとか
とってもエコで、無駄がありません。
圧搾によって搾られた新鮮な醤油は生醤油といいます。
生醤油は、3~4日間タンクに置いて、表面の油分などをとりのぞきます。そして透明になったものを加熱します。これを「火入れ」といいます。
火入れの主な目的は殺菌
ですが、その他にも色・味・香りを整え、酵素の働きを止めて品質を安定させることができます
ここから検査にかけられて、出荷されます。

ここは従業員さんもまばら。すべて機械で作業を行っておられました。
こうして、私たちの食卓にお醤油が届きます。
先ほど、お醤油はワインレッド、って書いたんですが、やっぱり古くなって酸化が進むと、黒っぽくなってきます。
新鮮なものと、時間が経ったものの匂いを比べると、ぜんぜん違いました
なので、できるだけ鮮度を保つには冷蔵庫での保存が効果的だそうです
ここから豆知識
醤油には、
甘味・塩味・酸味・苦味・旨味 という5種類の味成分が全て含まれていて、300種類以上の香り成分も含まれているんですって!
なので、海外でも好まれて使用されるようになったのかも知れません。
料理を美味しくする以外にも
臭みを消す・塩味を和らげる(焼き魚にお醤油をつけて食べると、まろやかさがUP)・殺菌力・甘味を引き立てる(しょうゆ+アイスクリーム) という効果が
キッコーマンさんは
美味しいものを食べる のではなく、
美味しくものを食べる という食育に力を入れていらっしゃるそうです。
「美味しくものを食べる」
素晴らしい言葉ですね


工場見学をさせていただく前はなんとなくいつもお醤油を使っていました。けれど、実際につくられていく過程を見て、こんなにも時間がかかって、大変な作業を経て、大切に製造されているものだと知ってからは、感謝の気持ちが湧いてきました。
今では、きっと、身の回りにある全部のものがそうなんだろう、と思います。
食材も、食品も、物も。
大事なものだけ大事にしたりしがちだけれど、
本当はその一つ一つに作られた方々の大切な思いがあるんですね。
おやすみなさい
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